事例1  化学工業

A社は、粘着紙等を製造する中小企業で、経営トップの安全衛生意識はかなり高く、それなりに努力はしていたのですが、成果が上がらず、改善指導を労働衛生コンサルタントに依頼しました。
コンサルタントは、安全衛生管理体制に問題があることを見抜き、安全衛生管理規程の全面的な見直し、安全衛生委員会の活性化、産業医や衛生管理者の活動の改善等を行いました。また、塗装機や混合機の局所排気装置等の改善を進めるとともに、輪番による安全朝礼の励行、安全衛生一坪運動の実施等により、従業員の安全衛生教育に努めました。この結果、安全衛生管理が従業員に浸透し、大きな成果が得られました。

 

事例2  自動車用部品製造業

B社は、従業員数210名の自動車用変速機の部品メーカーですが、平成7年度に突然休業災害が4件発生し、安全管理特別指導事業場の指定を受けました。トップはこれを厳粛に受け止め、労働安全コンサルタントに依頼して全社一丸となつて改善に取り組みました。
まず社長をトップとし、労組3役も加えて社内安全総点検を実施しました。また、安全管理体制の再構築、安全作業規程等の整備、管理監督者安全研修等を実施し、安全管理にメリハリをつけて、従来のマンネリ化した安全管理活動を打破するように努めました。この結果、休業災害がゼロになつたほか、「安全第一」の合い言葉で、「決め事が守られない」企業体質ガ改善されました。